らいおんのつぶやき

新しい挑戦!

今回の挑戦は「お菓子の箱折り」。

初めてのことには不安が付きまとうのが普通ですね。

とりわけ作業所なら当然なのでしょうが…

不思議です。ワクワクしかしません。

期待に応えるチャンスを得たからでしょう。

さぁチーム「らいおんハート」頑張っていきましょう!

 

 

******《本編スタート》*******

 

「どうせなら難しいモノいきましょう」

 

新しい内職に『お菓子の箱折り』を選び、先方と打合せをしているところです。

箱折りはやったことも無いのに、エラい強気です。

 

「あまり大きな声では言えないのですが、

障がい者の全国技能大会アビリンピックというものがあるのです。

その箱折りの部で、ウチには香川県の代表候補が居るんです」

彼の顔を思い浮かべながら言ったのですが、ちょっと恐くなり

「でも見たことないので、どれだけ出来るのかは分かりませんけどね笑」

と、自分で上げたハードルなのに慌てて下げようとする有り様。

まぁ最初は少しレベル落として、やってみましょう。

 

帰りの車の中で、ナナさんに

「俺、出来ない気がしないんだよ」

「私もです」

「じゃぁ、大丈夫だな!」(^_^)v

 

 

さて箱折りのファーストタッチ。

ナナさんが、みんなにどうやって折るか説明しています。

破らないように、爪を立てないように、変なところを折らないように…

みんな慎重に手を動かしています。

どうも山折りには違和感があったので、最初は谷折りだけを勧めました。

(数日後には山折りも折れるようになります)

“しっかり折る”と言うより、折り目を軽く入れる感じです。

まぁ最初はこんなもんかぁ

 

みんなが折り目を入れ、スタッフがさらに強く折り目を入れて箱を組み立てる。

二度手間にはなるのですが、これが最初のスタイルでした。

それでも早々に、最初に持ち帰った1000個を終えました。

もちろん失敗はしましたよ。大量に…

こんなに失敗して大丈夫なんだろうか?

これで仕事くれるんだろうか?

と、思ったほどに…

 

次はいよいよ難しいお菓子箱の箱折りです。

年末年始に備えての大量依頼です。

前回のお菓子箱は3つの部材(身、フタ、仕切り)で成り立っていたのですが、

今回は4つの部材(身、フタ、中箱、仕切り)。

さらに折り方も難しくなっていて、さすがレベル5の難易度です。

前回と同じスタイルで進めていると組み立てが追い付かず、

折られた紙部材が山積みに溜まってきました。

そこでみんなに“シッカリ折り目を付ける”ようにと指導すると、

折る作業自体は少しブレーキがかかりましたが、

箱をセットするまでの全体の作業スピードはメキメキとアップしました。

やれば出来るじゃん(苦笑)

具体的には軽い折り目だと、1枚組み立てるのに40秒ぐらい要していました。

それがシッカリした折り目だと、15秒ほどで済むのでギアが2つぐらい変わります。

これなら大量依頼もイケる!

ん!?香川県代表候補の彼ですか、手付きは1流です。

折りもシッカリしているのですが、折り忘れがあるのが“たまにキズ”。トホホ

 

兎にも角にも、新しい挑戦は無難にスタートを切ったと言えます。

さてウチらがどれだけ役に立てるか、これからが勝負です。

 

《執筆後記》

いきなり会話でスタートしましたが、

その前に先方様に「困っていること」を質問しています。

簡単な箱を折ってくれるトコロはあるのですが、

難しい箱を折ってくれるトコロが無く、

間に合わない時は社員が折っているそうです。

そこで冒頭の私の言葉です。

 

今もそうですが、労働力人口の減少や最低賃金の上昇などで

今後さらに内職のような軽作業をしてくれる人材が減るでしょう。

 

そんな危機を救うことが出来るのが、就労継続支援B型にいる“この子達”です。

今回、縁あって内職をさせて頂けることとなりました。

ご期待に応える事で、彼らの可能性をご理解いただけると思います。